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●社長漫遊記
米国を視察して帰った太陽ペイント社長の堂本平太郎はすっかり米国カブレ。人前をはばからず妻のあや子へのキスしようとするし、会社ではレディファースト励行、女子社員のお茶くみ禁止、親しい仲ではニックネームで呼び合うこと、社用族行為虚礼廃止などを新方針として会社幹部に訓示した。また、平太郎は米国訪問中に新たな顔料の供給元としてジュピター社にコネを付け、早速日本でのその交渉を開始した。
そんな頃、木村に縁談が持ち上がった。山中部長の紹介でタミエとの見合いである。木村は乗り気で、結婚の折の媒酌を堂本に願い出ると、見合い結婚を堂本に否定され、悩んでしまう。
やがて、自社塗料を使用した若戸大橋の開通式に招待された平太郎は山中、木村と共に九州にやってきた。開通式の終わった夜、販売店招待の宴が開かれ、平太郎はこれを公式のパーティーとして認めることにした。宴会の途中、平太郎はなじみの芸者〆奴に誘われ、うまく旅館(「河童旅館」)にしけこんだまでは良かったが、そこに火事のサイレン。〆奴はあわてて火事の現場に手伝いに飛び出して行った。彼女は有名な若松の消防芸者だった。
平太郎はホテルのバーカウンターでがっかりと一人酒。そこに偶然、東京のバー「マリリン」のマダムれん子が現れた。彼女はライバルの東西塗料の専務達と途中で会い同行し、そこにはジュピター極東支社長らも一緒だった。早速、平太郎はジュピターの支社長の席へ行って、話し始めたところ、通訳のウイリー田中に「日本の会社はゴチソウするのに堂本さんてケチンボでカタブツね、もっとイロの道で苦労してね」と言われてしまう。
平太郎は唇を噛んで部屋に帰ったところで、れん子から電話があり、翌日の別府行きを誘われて、ようやく胸をおさめた。ところが翌朝、れん子との待ち合わせの場所に、「カー」を「かかあ」と聞き間違えた木村に呼ばれた妻あや子が現れた。急遽、別府へはあや子と一緒に、久しぶりの夫婦旅行となった。
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